Claude Code(クロードコード)に、新しいモデル「Opus 5.5(オーパス5.5)」が登場しました。 2026年9月22日のリリースです。
7月に「Opus 5」が出てから、約2か月。 思ったより早い新モデルの登場でした。
私はふだんWindows・Mac・スマホの3台でClaude Codeを使っています。 リリース後、さっそくOpus 5.5に切り替えて使ってみました。
今回のアップデートは、賢さだけの話ではありません。 Proプランの人にとっては「毎日の使い方」が変わるアップデートです。
この記事では、公式発表の内容をもとに、何が変わったのかをなるべくやさしく整理します。 あわせて、実際に使ってみた感想と、ちょっと気になった「Fable 5.1との比較」についても書いていきます。
【結論】Opus 5.5で何が変わった?まず3行でまとめ
こまかい話の前に、ざっくりした結論から。
✅ Proプランでも、Claude Codeの標準モデルがOpusになった(これまではSonnet)
✅ 料金が約20%下がり、5時間ごとの利用上限も増えた
✅ Opus 5より速く、文章も読みやすくなった
そして、実際に使ってみた感想はこうです。
✅ Opus 5より速くなったと感じる
✅ 利用上限に引っかかりにくくなった
✅ ただし、一時的にFable 5.1を使ったときは、Fableの方が優秀な気がした
最後の1つは、公式の数字とは逆の感想です。 このあたりは後半の章でくわしく書きます。
そもそもClaude CodeとOpusって何?
はじめての方向けに、前提をかんたんに説明しておきます。 知っている方は、次の章まで飛ばしてください。
Claude Codeとは
Claude Codeは、Anthropic(アンソロピック)という会社が作っている、AIに作業を任せるためのツールです。
名前に「Code」とあるとおり、もともとはプログラミング用のツールです。 でも実際には、プログラミングをしない人でも「やりたいこと」を日本語で伝えるだけで、AIが作業を進めてくれるところが魅力です。
たとえば私は、このブログの記事の入稿や、高配当株のスプレッドシートの更新などをClaude Codeに手伝ってもらっています。 エンジニアではない私でも、日本語でお願いするだけで形になります。
Opus・Sonnet・Fableの違い
Claude Codeでは、中で動くAIの「モデル(AIの頭脳の種類)」を選べます。 2026年9月時点では、主にこの3種類です。
- Fable(フェイブル) … いちばん賢い最上位モデル。そのぶん料金も高い
- Opus(オーパス) … 賢さと料金のバランスが良い主力モデル
- Sonnet(ソネット) … 速くて安い、軽めのモデル
今回の「Opus 5.5」は、このうち真ん中の主力モデルが新しくなった、というニュースです。
「トークン」とは
このあと料金の話で「トークン」という言葉が出てきます。
トークンは、AIが読んだり書いたりする文章の量をはかる単位です。 AIの料金は「100万トークンあたり何ドル」という形で決まっています。
ざっくり言えば、「AIにたくさん読ませて、たくさん書かせるほど料金がかかる」ということです。 月額のサブスクプランで使っている人も、裏側ではこのトークンの量で利用上限が管理されています。
変化① Proプランでも標準モデルがOpusになった
個人的に、今回いちばん大きいと思ったのがこの変化です。
Claude Codeの更新履歴(バージョン2.1.280)に、次の内容が書かれていました。
- Opus 5.5が追加され、Opusの標準モデルになった
- ProプランとTeamのStandardプランの標準モデルが、SonnetからOpusに変わった
- これで、Max・Team Premium・Enterpriseと同じ扱いになった
これまでは何が違ったのか
これまで、月20ドル前後のProプランでは、Claude Codeを開いたときに最初に選ばれているモデルがSonnetでした。
Opusを使いたい人は、自分でモデルを切り替える必要があったわけです。 上位のMaxプランなどでは、最初からOpusが選ばれていました。
今回の変更で、Proプランでも、何もしなくても最初からOpusで動くようになりました。
なぜうれしいのか
AIツールを使い始めたばかりの人は、「モデルを切り替える」という操作自体を知らないことが多いです。
つまりこれまでは、Proプランの初心者ほど、知らないうちに軽めのモデルで使っていた、ということになります。
今回の変更で、プランによる「最初の体験の差」が小さくなりました。 これからClaude Codeを始める人にとっても、うれしい変化だと思います。
すでにモデルを自分で選んでいた人は?
すでに自分で特定のモデルを指定して使っている人は、その設定が優先されます。 「いつの間にかOpusになっているか確認したい」という場合は、Claude Codeで次のように入力すると、今のモデルを確認・変更できます。
/model… モデルを選ぶ画面が開く
ちなみに、この画面の表示も少し変わっています。 これまでOpusの行には「(1M context)」という表記がついていましたが、今回それが消えました。 表示が消えただけで、一度に読める量(100万トークン)はそのままです。 表記がなくなって「性能が下がった?」と心配になった方は、安心して大丈夫です。
変化② 料金が下がり、利用上限が増えた
次は、お財布に関わる話です。
APIの料金は約20%値下げ
公式発表によると、Opus 5.5の料金は次のとおりです(100万トークンあたり)。
- Opus 5.5:入力4ドル/出力20ドル
- Opus 5:入力5ドル/出力25ドル
- Fable 5.1:入力10ドル/出力50ドル
Opus 5から約20%の値下げです。 さらに、同じ資料を何度も読ませるときに使われる「キャッシュ読み取り」の料金は、Opus 5の0.5ドルから0.2ドルへ、6割も安くなりました。
公式は、こうした値下げを合わせると、よくある使い方では、Opus 5より約40%安く動かせると説明しています。
「キャッシュ」とは、AIが一度読んだ内容を一時的に覚えておく仕組みのことです。 Claude Codeのように、同じファイルや指示を何度も読み直す使い方では、このキャッシュの料金が効いてきます。
サブスクの人にも関係あるの?
「私はAPIじゃなくて月額プランだから関係ない」と思った方もいるかもしれません。 でも、今回はサブスクの人にもうれしい発表がありました。
公式発表では、次の2つが明記されています。
✅ Pro・Max・Team・Enterprise(席単位の契約)の5時間ごとの利用上限を引き上げる
✅ サブスク利用者に「利用上限のリセット」を1回分配布。好きなタイミングで使える
Claude Codeのサブスクには、「5時間でここまで使える」という上限があります。 夢中で作業していると、この上限に引っかかって「しばらく待ってください」と止められることがあります。
今回はその上限そのものが引き上げられました。 さらに、上限に引っかかったときに使える「リセット券」のようなものを、1回分ためておけるようになりました。
締め切り前など「どうしても今止まってほしくない」ときの保険として使えそうです。
実際に使ってみた感想
ここは私の実感です。 Opus 5のころより、利用上限に引っかかりにくくなりました。
上限の引き上げと、Opus 5.5自体が少ない手順で作業を終わらせるようになったこと。 この両方が効いているのだと思います。
なお、リセット券のほうは、この記事ではまだ試していない前提で書いています。 実際に使ってみたら、使い方と感想をこの記事に追記します。
変化③ 速くなり、文章も読みやすくなった
最後は、AIとしての中身の変化です。
出力が30%以上速くなった
公式発表によると、Opus 5.5はOpus 5より30%以上速く文章を出力するそうです。
これも実感があります。 使ってみて、Opus 5より速くなったと感じました。
AIの返事を待つ時間が短くなると、そのぶん作業のテンポも良くなります。
少ない手順で終わらせる
公式発表には、利用企業の声も紹介されていました。 印象に残ったのは、次の2つです。
- Opus 5より多くのターミナル作業を、半分以下の手順で解いた
- 以前は4日間で38回の指示が必要だった複雑な作業が、3時間・11回の指示で終わった(データ分析会社Quantiumの担当者のコメント)
「ターミナル」とは、黒い画面に文字で命令を打ち込んでパソコンを動かす仕組みです。 Claude Codeは、このターミナルを使って作業を進めます。
つまり、同じ作業でも、AIが迷ったりやり直したりする回数が減ったということです。 回数が減れば、そのぶんトークンの消費も減ります。 上限に引っかかりにくくなった理由のひとつは、ここにもありそうです。
文章が読みやすくなった
公式発表では、Opus 5.5は以前のモデルより自然に伝え、文章が分かりやすくなったとされています。 特徴として挙げられていたのは、いちばん大事な情報を最初に書くという点です。
Opus 5に対して多く寄せられていた声に応えた改善だ、とも書かれていました。
私のような非エンジニアにとって、これは地味にありがたい変化です。 AIの説明が専門用語だらけだったり、結論が最後まで出てこなかったりすると、それだけで疲れてしまいます。 結論が先に来るだけで、読むストレスはかなり減ります。
数字で見るOpus 5.5(公式の比較表より)
参考までに、公式発表の比較表から、主な項目を抜き出しておきます。
| テストの内容 | Opus 5.5 | Fable 5.1 | Opus 5 |
|---|---|---|---|
| ターミナルでの自動作業(Terminal-Bench 4.0) | 66.4% | 55.8% | 52.3% |
| プログラミング(FrontierCode v1.1) | 54.4% | 50.3% | 48.0% |
| エディタでのコーディング(CursorBench 4.0) | 57.8% | 51.8% | 46.6% |
| ふつうの仕事の能力(GDPval-AA v2.1・スコア) | 1846 | 1735 | 1708 |
| パソコン操作(OSWorld 2.0) | 81.8% | 80.7% | 74.0% |
表を見ると、どの項目でもOpus 5.5が一番上です。 最上位モデルのFable 5.1も上回っています。
なお、発表ごとに測定の条件が変わることがあるので、別々の発表の数字を並べて比べるのは避けたほうが安全です。 前回のOpus 5の記事で紹介した数字と一部違うのは、そのためだと考えられます。
数字ではOpus 5.5が上。それでもFable 5.1が優秀に感じたのはなぜ?
ここからは、少し正直な話です。
実際に使ってみた感想
上の表では、Opus 5.5がFable 5.1を上回っていました。 でも私は、一時的にFable 5.1を使ったときに、Fableの方が優秀な気がしました。
以前、「Claude CodeでOpus 5が使えるように。Fable 5・Opus 4.8と何が違う?」という記事で、Opus 5は多くの項目でFable 5を上回り、プログラミングはほぼ互角、と書きました。 そのうえで、「ふだんはOpus 5、ここぞの難問だけFable 5」という使い分けをおすすめしていました。
ところが、実際に使ってみると印象が違う。 これはどういうことなのか、公式の資料を読み直してみました。
公式も「差は数字ほど大きくない」と言っている
実は、Opus 5.5の公式発表の中に、こんな一文がありました。
- 自分たちで使った感覚では、Opus 5.5とFable 5.1の差は、スコアが示すより小さい
- この性能のレベルになると、テストの点差は、実際の使い心地の差を測る目安として当てにならなくなってきた
つまり、作っている会社自身が「表の数字ほどOpus 5.5が上なわけではない」と認めているわけです。 「数字では上なのに、使うとFableの方が良く感じる」という私の感覚は、それほどおかしなものではなかったようです。
考えられる理由:標準の「考える深さ」が違う
もうひとつ、公式の開発者向け資料を見ていて気づいたことがあります。 それは、標準で設定されている「考える深さ」が違うという点です。
- Fable 5.1:標準は「high(高)」
- Opus 5.5:標準は「medium(中)」
Claudeのモデルには、「effort(エフォート)」という、どれくらいじっくり考えてから答えるかの設定があります。 深く考えるほど賢い答えが出やすい一方、時間とトークンを多く使います。
※この標準値は、開発者向け(API)の資料に書かれているものです。Claude Codeの画面での標準値とは異なる場合があります。
Fable 5.1は、もともと「時間とお金をかけてでも、難しい仕事をやりきる」ためのモデルです。 最初から深く考える設定になっているので、使ったときの「頭の良さ」を感じやすいのかもしれません。
逆に言えば、Opus 5.5の「速さ」や「上限に引っかかりにくい」という良さは、標準で深く考えすぎない設定になっていることとも関係していそうです。 このあたりは私の推測なので、今後いろいろ試しながら確かめていきたいと思います。
じゃあ、どう使い分ける?
今の私の考えは、こうです。
✅ ふだんの作業のメイン → Opus 5.5。速くて、上限にも引っかかりにくい
✅ ここぞという難しい作業 → Fable 5.1。ただし料金に注意
✅ Opus 5.5で物足りないとき → 考える深さ(effort)を上げてみる
Claude Codeでは、次のコマンドで考える深さを変えられます。
/effort… 考える深さを選ぶ
Fableに切り替える前に、まずOpus 5.5のまま考える深さを上げてみる。 それでもダメなら、Fable 5.1に頼る。 この順番が、お財布にもやさしい使い方だと思います。
使うときに気をつけたいこと
良いことばかりではないので、注意点もまとめておきます。
① 以前の「考える深さ」の設定は引き継がれない
Claude Codeの更新履歴によると、以前に保存していた考える深さ(effort)の設定は、Opus 5.5のような新しいモデルには適用されないそうです。 新しいモデルは、自分で選び直すまでは、そのモデルの標準の設定で動きます。
「前は深く考える設定にしていたのに、なんだか浅い答えが返ってくる」と感じたら、/effort で設定を確認してみてください。
② 高速モードは料金が2倍
Opus 5.5には「高速モード」があり、Claude Codeでも使えます。 公式によると、最大2.5倍の速さで動くそうです。
ただし、料金は通常の2倍です(100万トークンあたり入力8ドル/出力40ドル)。 速さは魅力ですが、急ぎのとき以外は通常モードで十分だと思います。
③ Fable 5.1はProプランだと追加料金がかかる
前回の記事でも書きましたが、Fable 5.1はProプランでも使えます。 ただし、Proプランの通常の利用枠には含まれず、別の使用量クレジット(従量課金)を消費する仕組みです。
「Fableの方が優秀そうだから」と気軽にずっとFableを使っていると、思わぬ料金になることがあります。 Proプランの人は、Fableは「ここぞ」のときだけにしておくのがおすすめです。
④ 自分でプログラムを作っている人は仕様変更に注意
これは、APIを使って自分でアプリを作っている人向けの話です。 ふつうにClaude Codeを使うだけの人は、読み飛ばして大丈夫です。
公式の開発者向け資料によると、Opus 5.5ではOpus 5から4つの仕様変更があります。 たとえば、「考える機能(thinking)をオフにできない」などです。 Opus 5向けに作ったプログラムをそのままOpus 5.5に切り替えると、エラーになる場合があります。 切り替える前に、公式の移行ガイドを必ず確認してください。
よくある疑問Q&A
最後に、読者の方が気になりそうなことをまとめておきます。
Q. Opus 5.5を使うために、何か設定は必要?
基本的には不要です。
Claude Codeを最新版にすれば、Opusの標準がOpus 5.5に切り替わります。
Proプランの人も、標準でOpusが選ばれるようになりました。
念のため、/model で今のモデルを確認しておくと安心です。
Q. Sonnetはもう使わなくていい?
Sonnetは、今でも「速くて安い」モデルです。 ちょっとした質問や、単純な作業をたくさんこなすときには向いています。 ただ、Opus 5.5が速く、上限にも引っかかりにくくなったので、Proプランでも、まずはOpus 5.5をメインにして困らないと感じています。
Q. Opus 5はもう使えないの?
Opus 5.5が標準になっただけで、すぐにOpus 5が使えなくなるわけではないようです。 ただ、値段も速さもOpus 5.5の方が上なので、あえてOpus 5を選ぶ理由はあまりないと思います。
Q. 一度に読める量は変わった?
変わっていません。 Opus 5.5も、一度に100万トークンを読めます(公式の目安では、英語で約55万語ぶん)。 一度に書ける量は最大12万8千トークンです。
Q. Fable 5.1とOpus 5.5、結局どっちが賢いの?
公式の数字ではOpus 5.5が上です。 ただ、公式自身も「実際に使うと差は数字ほど大きくない」と書いています。 私は、Fable 5.1の方が優秀に感じる場面がありました。 「どっちが上か」より、作業の難しさと料金で使い分けるものと考えるのが良さそうです。
まとめ
今回は、Claude Codeに登場したOpus 5.5について整理しました。
- 2026年9月22日リリース。Claude CodeではOpusの標準モデルに
- Proプランでも、標準モデルがSonnetからOpusに変わった
- 料金はOpus 5より約20%安く、よくある使い方なら約40%安い
- 5時間ごとの利用上限が増え、リセットを1回分ためておけるようになった
- 出力が30%以上速くなり、文章も結論が先に来る読みやすさに
- 公式の数字ではFable 5.1も上回るが、公式自身「差は数字ほど大きくない」と説明
実際に使ってみて、Opus 5より速くなったこと、上限に引っかかりにくくなったことは、はっきり実感しています。 一方で、Fable 5.1の方が優秀に感じる場面もありました。
前回のOpus 5の記事では「数字の上ではFableと互角」と書きましたが、今回あらためて、数字と実際の使い心地は別物だと感じました。 やっぱり、最後は自分の作業で試してみるのが一番ですね。
ふだんはOpus 5.5、ここぞというときはFable 5.1。 しばらくはこの使い分けで、いろいろ試していこうと思います💪
※料金やモデルの仕様・提供状況は変更されることがあります。最新の情報は、必ずAnthropicの公式サイトでご確認ください。ベンチマークの数値は測定条件によって前後します。
参考にした公式ページ(2026年9月27日閲覧)




